「風の谷のナウシカ」は、日本を代表するアニメーション作家宮崎駿が手掛けたスタジオジブリの初期の作品です。(映画公開は1984年)
映画を見ていて多くの人が気になったかと思いますが、ナウシカとその師匠である「ユパ」とはどんな関係があるのでしょうか。
またナウシカが「ユパ」、ある時には「先生」、またある時には「ユパ様」と呼び方を変えて呼んでいますが、なぜ呼び方を変えているのか?
その理由についても考察・解説していきたいと思います。
風の谷のナウシカのユパとナウシカの関係について
ユパとナウシカは師弟関係にあります。
優れた風使いでもあった風の谷の族長、ナウシカの父ジルは今や腐海の森の毒に侵され寝たきりの状態になっています。
ユパは旧友のため、そして族長の後継ぎとして健気に生きるナウシカのために、献身的に教育や訓練を施してきました。
またナウシカはユパに絶大な信頼を寄せています。
風の谷の民からの信頼も厚く、村の民への強い思いを抱いて成長したナウシカではありますが、村の民の前では決して見せない不安や涙も、師であるユパの前だけでは見せるのです。
ナウシカは父ジルを城中に攻め込んできたトルメキア兵に殺されてしまい、その時のナウシカの戦いぶりは凄まじく何人ものトルメキア兵を倒しました。
自分の父親が殺されてしまったのですから復讐の念を持ってもおかしくない状況ですが、ナウシカはこの時のことを、
「自分が怖い。憎しみに駆られて何をするかわからない…」
とユパに泣きながら胸の内を明かします。
このシーンからも、ユパの存在はナウシカにとって心の拠り所であり信頼を寄せる無二の人物であることが伺えます。
ナウシカの「先生」「ユパ様」と呼び方が変わる理由
ナウシカはユパをほとんどの場合、風の谷の民が呼ぶのと同じく「ユパ様」と尊敬の念を持って呼んでいます。
ただし時々「先生」と呼ぶ時があります。この「先生」と呼んだ時ですが、序盤のシーンでナウシカの家族、父親の話をした後、自分の秘密の部屋を見せたいとユパに話したときです。
ユパはナウシカにとって尊敬する師でもあるのですが、深い信頼を持って結び付いている師弟関係でもあるので、自分の秘密を打ち明ける時に1対1の親近感を持って「先生」と表現したと解釈しています。
この呼び方の違いについておまけの話。海外では?
ジブリ作品は世界中で愛されている作品で、海外版ネットフリックスでは全部ではありませんが、主だったジブリ作品が視聴できます。(日本国内では視聴できません。)
この海外版ネットフリックスでは、「ユパ様」、「ユパ先生」がどのように訳されているかというと実は、「Lord Yupa」と統一されており使い分けはされていません。
英語圏では生徒が先生を呼ぶときは苗字に呼称をつけるのが一般的ですので、例えばブラウン先生なら、「MR Brown」と呼びます。
ですので、私個人的な意見ですが、もしこの部分に字幕を付けるとしたら、「Lord Yupa」と「Mr Yupa」と使い分けるのが最適でしょうね!
ナウシカはユパと結婚したがっていた?
ユパはナウシカのお父さんの友人なのですが、ナウシカはユパと結婚したがっていたのではないか?という話もささやかれています。
ユパは45歳でまだ結婚していません。
ジルは寝たきりの状態でナウシカの結婚相手を見たいという気持ちがあったといいます。
ユパは旅人で風の谷にはずっと居座っているわけではありません。
ジルの気持ちとしては、ユパとナウシカが結婚してほしいという願いを持っていたと考えられます。
ユパは腐海に入っていても体が丈夫だったので、ユパの遺伝子が血筋にほしかったのでしょうね。
しかし、ナウシカはユパと結婚するなんて話、1ミリも考えていなかったでしょうし、ユパもナウシカを嫁にもらうなんて考えていなかったでしょう。
ナウシカにユパと結婚してほしいと思っていたのは父のジルだけだったように思います。
この辺の解説は岡田斗司夫のYoutubeチャンネルで詳しく解説していますので、興味のある方は見てみてください♪
まとめ:ユパとナウシカの関係
- ユパの本名はユパ・ミラルダ
- ユパは、ナウシカの師匠であり、絶大な信頼を寄せている人物。
- ナウシカは、ユパを尊敬の念を持って「ユパ様」そして信頼と親近感を持って、時には「先生」と呼んでいた。
今回は風の谷のナウシカに出てくるユパについて紹介しました。最後までお読みいただき有難うございました。