2011年に放映されたジブリ映画「コクリコ坂から」の風間俊の父親について解説したいと思います。
物語の鍵になっている風間俊、その家族事情は少々複雑です。
俊の父親、風間明雄は実は養父なのです。では、いったい誰が俊の産みの父親なのでしょう。
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コクリコ坂からの風間俊の父親は立花?澤村?
先にも記述した通り、風間明雄は風間俊の養父です。
では俊は、どこから引き取った子どもなのかが気になるところ。
実は何と、その相手が主人公である海の父親、澤村雄一郎でした。
なんと俊と海は兄弟同士だったのです。
俊は役所に行き、戸籍を調べてその事実を確認しています。作中でも、養父である風間明雄がその事実を俊に
「澤村が赤ん坊のお前と、戸籍謄本を持って尋ねてきた」
と明かしています。俊の父親は海と同じ澤村雄一郎だったのです。
と、ここで終わらないのがこの「コクリコ坂」という物語。
風間俊をめぐる運命はもっと複雑なんですよね。
まだ秘められた俊の真実を海の母親、松崎良子が知っていました。
作中で海にその秘密を語っています。実は澤村はまだ海の生まれる前に、立花の赤ちゃんを引き取って、自分の子どもとしていたのです。
その赤ちゃんこそが俊でした。つまり、俊の本当の父親は立花洋だったといいます。
このことは、立花と澤村をよく知る人物である小野寺も俊に対し、
「君の父親は立花洋だ」
と明言しています。
コクリコ坂からの俊の父親・立花洋はどんな人物?
さて、ここで気になるのは俊の産みの父親である立花洋がどういう人物だったのでしょうか。
残念ながら作中ではあまり語られることの無い人物です。
唯一立花について言及しているのは、クライマックスの小野寺の話の中にあります。
立花、澤村、そして小野寺は親友同士でした。
その中でも立花はその中心人物として語られています。
信頼が厚かったのでしょう、澤村と小野寺の二人が「大将」と認める人物なのですから。
また、立花の人格については、彼自身が澤村と小野寺の両名に掛けた、
「貴様ら俺より先に死ぬなよ」
という一言からも伺い知れるかと思います。
澤村が俊を引き取った経緯と理由
『コクリコ坂から』
「立花と澤村の息子と娘に会えるなんて嬉しい。ありがとう。こんな嬉しいことはない」
この最後のシーンなんかわからんけど自分の中で思う事とか何か感じることがあったんかな。なんか泣けた。笑 pic.twitter.com/3dSvNSAV4S
— *はまちゃん (@hamachan_1008) August 21, 2020
澤村が俊を引き取ってきた時のエピソードを海の母親である良子が話していました。
おなかの中に海を抱えながらも大学に通う日々を送っていた良子、ある日、赤ちゃんだった俊を連れて澤村が帰ってきます。
澤村は、その赤ちゃんは立花の子どもだと話していましたね。
澤村の親友だった立花は、引き上げ船の事故で亡くなってしまいました。
母親は赤ちゃんを産んですぐに亡くなってしまい、他の親族も頼ることができません。
このままでは孤児院行になってしまうと思った澤村は、役所に自分の子どもだと届け出て、俊を引取ってきたのです。
つまり、俊の本当の父親は立花洋でした。
しかし、船乗りである澤村は海に出なければなりません。
良子も子どもがおなかの中にいる状態では子どもを育てることができません。
そのため澤村は、船乗り仲間である風間明雄に、赤ちゃんを養子として引き取ってもらうことにしたのです。
こうして名字は風間、戸籍上は澤村、実の父親は立花という状況ができたのです。
まとめ:風間俊の本当の父親について
- 風間俊の父親は立花洋である。
- そのことは、海の母親である松崎良子と澤村、立花の親友、小野寺善雄が証明している。
- 立花は親友たちに信頼される男であったが事故で亡くなる。
- 立花が亡くなってしまったので身寄りの無い俊を澤村が引き取った。
いかがだったでしょうか。
風間俊の父親について、そして俊が澤村雄一郎に引き取られた経緯について解説させていただきました。
戦後のごたごたのせいで数奇な人生を生きている風間俊ですが、風間明雄に澤村に立花にとたくさんの愛を受けていることは間違いないでしょう。