『サザエさん』の最終回が海に帰る都市伝説や、原作の漂流エピソード、そして作者の体調不良での休載など、様々な話題があります。
一部、都市伝説とされる結末や番外編の存在も知られていますが、実際の最終話は意外にも普段通りの日常を描いた内容だったりします。
サザエさんの物語は時代を超えて愛され続けていますが、もし本物の最終回を描くとしたらどんな内容になるのかすごく気になりませんか?
今回は『サザエさん』の最終回について深堀りしていきます。
サザエさんの最終回で磯野一家が飛行機事故で海に帰るのは本当?
(´-ω-`) 「磯野一家、遂に海に帰る!」の巻!
〈違ww〉#サザエさん pic.twitter.com/R69nIMB5Ss— 偽ミカワ人 (@nise_3kawan) July 17, 2022
サザエさんの最終回として有名なのは、磯野一家が海に帰るという話です。
この話は長い間都市伝説として語られてきました。
その話によれば、カツオが商店街の福引きでハワイ旅行を引き当て、一家で楽しみに出発するものの、飛行機はトラブルにより海に墜落するという展開です。
そして、サザエさん一家は海に沈み、海の生物や物に変わってしまうという幻想的なエンディングとされています。
以下、それぞれの人物が変わってしまった海の生きものとなります。
キャラ名 | 変化したもの |
サザエ | 栄螺(さざえ) |
カツオ | 鰹(かつお) |
ワカメ | 若芽(わかめ) |
マスオ | 鱒(ます) |
タラオ | 鱈(たら) |
波平 | 海の波 |
フネ | 船 |
名前のままですね。ちょっと波平とフネだけ、系統が異なっていますが笑。
この都市伝説では、サザエさんの登場人物の名前が海に関連していることから、彼らが海の生き物に戻るという結末となっています。
しかし、実際にはこの話は作者の散歩中に思いついたキャラクター名であり、作中での設定とは異なるものでした。
その後、サザエさんの30周年特番では、ハワイ旅行が放送され、平和に飛行機で旅行している描写もあることから、飛行機墜落説は打ち消されました。
このように、都市伝説と現実の作品内容が混ざり合うことで、ファンの興味を引くエピソードが生まれることもありますね。
さまざまな噂や解釈が存在する中で、サザエさんの物語は長い年月を経て愛され続けています。
サザエさんたちが漂流する回について
サザエさん「ひょうりゅう記」 #若者が知らなそうなアニメ言ってRTされたら負け
姉妹社版原作最終巻に収録されていた番外編(海上遭難した磯野一家が漂着先の孤島から生還するまでを描いた短編)が新年特番にてアニメ化された話。 pic.twitter.com/NH5TLOl50t— リチウム (@Lithium910322) March 16, 2024
実は原作漫画では、サザエさんたちが漂流する話が存在します。
この話は、最終巻であるサザエさん68巻に収録されていました。内容は下記の通りです。
この物語では、波平、サザエ、ワカメ、カツオの4人が船が難破し、海で漂流してしまいます。
サザエさんたちは辿り着いた島でサバイバル生活を始めますが、実はその島は人食い族が住む場所であり、サザエと波平は原住民に捕らえられてしまうのです。
日常作品から一気にファンタジー作品に変貌を遂げてしまって、めちゃくちゃ恐ろしい状況ですよね。
その危機的状況から、サザエの機転により免れたものの、この話はサザエの夢だったというオチで終わります。
このエピソードは番外編として位置づけられていますが、ラストの展開から最終話と誤解されることもあります。
ただし、この話は封印されており、差別的な表現が含まれているため、実際にはあまり語られることはありません。
こうした作品が都市伝説として語られることで、サザエさんの物語が持つイメージとは異なる側面が浮かび上がりますね。
昭和の時代の作品は表現が自由であり、コンプライアンスについても今日ほど厳しくはなかったがゆえのエピソードですね!
原作とアニメとでイメージに違いがあることも頷けます。
原作漫画の最終回はどんな内容?
サザエさん1巻は、まだマスオさんと結婚してなかったですね(笑)
(1巻~最終巻(60巻くらい?)を読み倒しました。おじいちゃん家にあったので)#サザエさん pic.twitter.com/na69wrVp9d
— 金田一中年 (@fukuutsuo) May 3, 2021
サザエさんの原作漫画は新聞での連載で始まりました。
最初の連載は1946年4月22日から「夕刊フクニチ」でしたが、作者の長谷川町子さんが東京に引っ越すため、1946年8月22日に一時中断しています。
その後、一家が東京に移り、1947年1月3日に連載が再開されました。
この時期に舞台が変わったことで、物語の雰囲気も少し変わったように感じます。
サザエさんも作者と共に舞台が福岡から東京に移りました。
それに伴い、サザエさん通りとされるのは東京都世田谷区桜新町と福岡県福岡市早良区の二箇所になります。
掲載誌は1948年に「新夕刊」、1949年に「夕刊朝日新聞」、1951年に「朝日新聞」に移りました。
1974年2月21日に作者の体調不良により3年間の休載となりましたが、再開されることはありませんでした。
最後に掲載された内容は、学校へ出かけるカツオにサザエがお弁当を渡すお話です。
コマごとの内容は下記の通りです。
1コマ目 | 学校へ出かけるカツオにサザエがお弁当を渡す |
2コマ目 | 学校の門に辿り着くカツオ |
3コマ目 | カツオが教室の傍らに目をやる |
4コマ目 | 「ウチの両親は共かせぎでース」とコンロと鍋で自炊するクラスメイト |
最後まで長谷川町子イズム全開の内容でした笑。
『サザエさん』全体の話数は6500回以上に及び、長寿作品となっています。
作者の体調不良で連載が終了したことは残念ですが、このエピソードは長年のファンにとっても印象深いものとなっています。
また、休載時に掲載されたサザエさん結婚話もあります。
連載当初はサザエさんは独身でしたが、この結婚話の後にマスオさんとタラちゃんが登場しました。
この展開は、物語が新たな局面に進むことを期待させてくれ、当時の読者を楽しませたことでしょう。
原作漫画は連載休止として終了したため、正確には最終回とは言えませんが、その後もアニメなどで長く愛される作品となっています。
まとめ:サザエさんの最終回が海に帰る内容なのかについて
- サザエさんの最終回が飛行機事故で海に帰る説は都市伝説
- 漂流する回があるが、サザエさんの夢オチだった
- 原作の最終話はサザエさんがカツオに弁当を持たせる内容だった
以上、『サザエさん』の最終回について深堀りしていきました。日常を描いた作品の最終回を考えるのは難しそうですよね。作者が亡くなるまで最終回が描かれなかったことで、時代を超えて国民的アニメになっている節もありそうですね。