サザエさん一家は東京在住ということになっていますが、もともと福岡に在住していたことをご存知でしょうか?
とある理由で家族ぐるみで福岡から東京へ引っ越して現在に至っています。
どんな理由で上京するようになったのでしょうか。
家族ぐるみで東京へ引っ越しするなんて、のっぴきならない理由がありそうですし、夜逃げ説なんてこともサザエさんファンの中では噂されています。
原作ではどんな経緯で引っ越しするようになったのか調べてみました。
そこで今回はサザエさん一家が福岡から東京へ引っ越しすることになった理由について掘り下げていきたいと思います。
サザエさん一家は夜逃げしたのか?福岡から東京へ上京した経緯
漫画初期の磯野家ってメチャクチャ金持ちなのだ。
このあと、サザエさんの結婚&福岡から東京への引っ越しで急に生活が庶民的になるのだ。 pic.twitter.com/xPWIzTBdVV— 伝統工芸のコーゲイさん (@BOT42662015) August 25, 2020
結論から申し上げますと、サザエさん一家は夜逃げして上京したわけではありません。
原作では、もともと福岡に住んでいた磯野一家ですが、波平が東京へ転勤するようになったのがきっかけでした。
波平だけが単身赴任で行く選択肢もあったでしょうが、家族が離れ離れになるのは嫌だったのでしょうね。
家族を大事にする磯野一家を描くためにも家族全員で東京へ引っ越すことにしたのでしょう!
引っ越す前には、サザエとカツオが波平の転勤話を近所にペラペラと話し周っている様子が描かれています。
付き合いのあった家には正装して挨拶回りもしていました。
よっぽど、父親の栄転が誇らしく、嬉しかったことが伝わってきますね。
波平が闇商売していたから逃げた説について
母親がサザエさん好きで、昔全巻持ってたんですが
確か福岡から夜逃げしてきたはずなんすよね
あとマスオとサザエは借家でトラブルになり大家殴って追い出されて、実家に転がり込んできたり。
なかなか初期の話はハードバイオレンスw pic.twitter.com/ptfzd0ew1V
— 河原者 (@dai0416) October 16, 2023
さて、磯野家が福岡から東京へ引っ越したことは事実なのですが、なぜか世の中には磯野家が夜逃げしたという説も出回っています。
原作にはない設定なので完全にデマ情報なのですが、このデマが流れたのは、『磯野家の謎』という謎本に描かれていたからです。
この本によると、
福岡に住んでいた当時、波平は進駐軍相手にかなりグレーな闇商売をしていて、それが偉い人にバレかけたので、夜逃げして東京へ引っ越した、、、
といった内容が書かれてありました。
ちなみに、商売は順調だったようで、そのおかげで福岡の家はかなりの豪邸だったということも書かれています。
しかし、この話は完全にデマですし、原作にはそういった設定はありません。
『磯野家の謎』は原作にない設定が多く書かれてあるので、あくまで話半分に読みながら楽しむのをオススメします。
なぜ最初は福岡在住の設定だったのか?
1946年4月22日、漫画『サザエさん』が夕刊フクニチ紙上で連載開始。 pic.twitter.com/THPuTYiaIf
— 久延毘古⛩陶 皇紀ニ六八四年令和六年皐月 (@amtr1117) April 21, 2018
そもそも、なぜ磯野一家は福岡在住という設定だったのでしょうか?
それは、『サザエさん』の最初の連載は「夕刊フクニチ」という福岡県の地元紙から始まったからです。
作者の長谷川町子先生の出身は佐賀県で、連載中は福岡県に在住していたことも要因になっていると予想されます。
地元紙なのに東京に住んでいる設定にしたら意味わからないですもんね笑。
その後、『夕刊朝日新聞』を経て、1951年4月16日からは『朝日新聞』の朝刊に連載されるようになりました。
長谷川町子先生が東京に引っ越すタイミングと同時に磯野家も東京へ引っ越すようになったわけですね。
連載は1974年2月21日まで続き、作者の病気のため休載という形になっていましたが、再連載されることはありませんでした。
もともと福岡の地元紙から生まれた漫画だったから、福岡在住の設定だったというわけです。
まとめ:サザエさん一家は夜逃げしたのかについて
- サザエさん一家が東京へ引っ越したのは波平の転勤が理由
- 夜逃げ説が浮上したのは「磯野家の謎」という謎本のせい
- もともと福岡の地元紙で連載されていたから福岡在住の設定だった
以上、サザエさん一家が福岡から東京へ引っ越した理由などについて解説してきました。長寿作品でもあるのでファンが面白おかしく設定を作り出す気持ちも分かりますが、デマを流すのは勘弁してほしいですね。